自分の経験を振り返って見て、人にしてもらってうれしかったことがあれば、それを人に対してしてみる。自分が嫌に思ったことは人に対して絶対にしない。これは人間の基本であるが、まさに「いうは易く行うは難い」ことでもある。それができるようになるためには、常に心がけて、日々研鑽を積む以外に方法はない。
また、自分の「権利」を主張すれば、大勢の人の中では、そのために「不都合」な思いをする人がいるはずだ。
そんなときは、自分の権利と相手の不都合とのバランスを考えたうえで、適切な判断を下す必要がある。相手の不都合は避けられないにしても、相手のことを考え、そして配慮するという気持ちが必要だ。
そうしたことができれば、その人は「心のある人」だといえる。日々「殺伐さ」を増してきている世の中に対して、「緩衝人間」としての役割を果たすことができる。そうすれば、必ず人にも好かれる結果となる。
周りを見回してみると、何が取り柄というわけでもないのに誰からも好かれる人がいたり、反対に、取り立てて欠点もないのに敬遠されがちな人がいる。人から好感をもたれるか否かは、実はほんのちょっとしたことで決まるといえる。相手の立場にたって考えられるかどうか、それ次第なのである。
※緩衝(かんしょう)=対立している者などの間にあって、衝突や衝撃などを和らげること。
山崎武也著 三笠書房発行 「気の使い方」がうまい人 より 一部抜粋しました。
タウンワークへ求人の掲載後、かなりの方が応募していただきましたが、面接の日時をお約束しても、連絡もなく来られない人が結構いることに驚きです。「相手の立場にたって考えていただけたら」と願っています。